作品十句
2022.8
筆記 中嶋憲武
- カットガラスの灰皿にレース敷く商談
- 密室なり生地屋の奥のマスカット
- 畳から網戸へあをい幼年期
- 文房具の入口秋風よそ見する
- 芯ほそく散り立秋の筆記速し
- 硝子戸に台風速読のくちびる
- 警笛のゆふがた霧の犬過ぎる
- 秋澄むと手品へ鼻の頭貸す
- 秋の夕焼脚長く聴くラジオ
- ひぐらしのすぐ耳元に謀り事
筆記 中嶋憲武
- カットガラスの灰皿にレース敷く商談
- 密室なり生地屋の奥のマスカット
- 畳から網戸へあをい幼年期
- 文房具の入口秋風よそ見する
- 芯ほそく散り立秋の筆記速し
- 硝子戸に台風速読のくちびる
- 警笛のゆふがた霧の犬過ぎる
- 秋澄むと手品へ鼻の頭貸す
- 秋の夕焼脚長く聴くラジオ
- ひぐらしのすぐ耳元に謀り事
リサイクル山岸由佳
- リサイクルの箱のロボット明易し
- 冷房の天井たかく夜の雨
- 蜘蛛の囲へアナウンスのこゑ淀まざる
- 向日葵や二階の窓の暗きまま
- 夏風邪の眼へ落日の電波塔
- 人悼む雲のはなるる秋の空
- 秋扇の黒透かしつつみづうみへ
- 八月のランナーの息水面の灯
- とんぼうへ胸を反らして少女像
- 月光の影うしなひやすき蟻よ
リサイクル 山岸由佳
- リサイクルの箱のロボット明易し
- 冷房の天井たかく夜の雨
- 蜘蛛の囲へアナウンスのこゑ淀まざる
- 向日葵や二階の窓の暗きまま
- 夏風邪の眼へ落日の電波塔
- 人悼む雲のはなるる秋の空
- 秋扇の黒透かしつつみづうみへ
- 八月のランナーの息水面の灯
- とんぼうへ胸を反らして少女像
- 月光の影うしなひやすき蟻よ
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